親守詩をいきなり作ろうと思っても作れるものではありません。そこで,行事と結びつけて作ることをおすすめします。
「卒業式」や「2分の1成人式」などの学校行事と結びつけます。
例えば,卒業式であれば,
「無事に卒業できるのは,あななたちの親のお陰です。また,卒業を喜んでいるのは,他でもないあなたたちの親なのです。今まで一生懸命育ててくれた親に,感謝の気持ちを込めて親守詩を贈りましょう。」
と子供たちに投げかけます。
ワークシートを使って,子供たちと親守詩を考えていきます。
あらかじめ返歌があることを伝えずにおいて,保護者の方に返歌を書いてもらいます。卒業式の後に親からの返歌を読んであげるという演出もできます。
卒業式の後に時間があれば,親からの返歌を読んであげてもよいでしょう。感動的な卒業式になるでしょう。
2月 2分の1成人式
3月 卒業式
5月 母の日
6月 父の日
9月 勤労感謝の日
親守詩は,様々な場面で親子の絆を深めることができます。私が親守詩をおすすめする10の理由を紹介します。
1 普段言えない子供の気持ちが分かり心のつながりが生まれる
卒業式前などは,子供がこれまでの成長を振り返るとても貴重な時間です。決して自分一人で育ってきたのではなく,親や家族の支えがあってここまで成長できたことを伝え,文章に書いてみることで心のつながりが生まれます。
2 短い言葉だからこそ伝わる
作文に書くという方法もありますが,短歌にすることで大切な言葉を選んで伝える意識が高まります。
3 発表の時間にゆとりが生まれる
卒業式の時,2分の1成人式では,限られた時間で行わなければならないこともあると思います。また,短い言葉だからこそ,言葉を覚え,相手の方を向いて,落ち着いてゆっくり伝えることができます。
4 長くすることもできる
親守詩は短歌が基本ですが,短歌に添えて解説を付けることで,作文に発展させることもできます。親守詩を詠んだ後で,なぜこのような親守詩にしたのか,説明をすることでさらにその子の思いが伝わります。
5 親守詩大会に応募することができる
親子の心のキャッチボールは,見ている周りの人にも温かい思いが伝わります。是非,親守詩大会に応募して,多くの人に温かい気持ちが伝えて欲しいと思います。
6 指導するテキストがついている
親守詩を指導するテキストやワークシートがあるので,指導に自信がない先生でも,テキストを配って子供たちと一緒に考えながら行うと余裕を持って指導できます。
7 ずっと残せる
親守詩を色紙に書いて,額縁に入れて飾っておくことをおすすめします。親子で心がすれ違った時に,親守詩を見るとふっと自分を取り戻す時もあるのではないでしょうか。
8 心のキャッチボールを何度もできる
額縁に入れておいて残すことで,親子関係を振り返ったり,立ち止まって考えてみたりできる機会がうまれます。
9 記念になる
卒業式,2分の1成人式,進級など,様々な子育ての節目に,親守詩に取り組んでみてください。10歳の時につくった親守詩と,12歳,15歳では,また違った内容になるでしょう。子供の成長の足あとが,文章で書かれているのも素晴らしいことだと思います。
10 感動に包まれる
参観日などで行うと,感動に包まれます。温かい空気で包まれます。